第2次安倍政権が発足して1年余りが経過しました。福島県民に向けてではなくブエノスアイレスで「汚染水は完全にブロックされている」と述 べ、欠陥機オスプレイの配備や辺野古へ新基地建設が沖縄県民の「負担軽減」だと平然と語り、歴史観を批判すると「右翼の軍国主義者と呼びたいのならどう ぞ」と居直る「侮辱の中」(作家の大江健三郎さんの脱原発集会での発言)を私たちは生きています。戦後日本は戦争で1人も殺すことも殺されることもありま せんでした。日本国憲法の平和主義が次々と危険な動きが生まれるなかでも歯止めとなってきたのです。
現在進行しつつある事態は偏狭なナショナリズムを煽りながら、軍事力増強や集団的自衛権の行使を是とし、平和憲法の理念を破棄しようとするものです。息苦しい、そして他国民に再び加害を及ぼすことを可能とするような社会の到来を許してはなりません。
狭山再審闘争も重大な局面を迎えています。来年は石川一雄さんに「死刑判決」を言い渡した浦和地裁(当時)判決から50年にあたります。三者 協議も今年10月で15回を数え、来年には何らかの判断が裁判所から示される可能性が高いといえます。それだけに来年こそ再審開始を勝ち取る年としなけれ ばなりません。
埼玉平和センターはこの1年、各構成組織の協力を得ながら活動してきました。これまでの活動に自信を持ちながら、2014年の活動を進めたいと思います。
1999年12月に平和・人権運動を担う労働組合の組織として活動を始めて14年が経過し、今回第15回総会を迎えることができました。10年前から民主団体や個人にも加入を呼びかけるようになりましたが、その責任はますます大きくなっています。
そこで、埼玉平和センターは、2014年度の重点課題を次のように設定します。
1,埼玉県平和運動センターの名にふさわしい平和・国民運動の一層の推進を図ります。各構成組織と各ブロック、地区から平和憲法を護り、活かす運動を強化します。
2,組織の拡大、強化を実現します。新規加入組織と個人会員の拡大に努力します。
3,制度・政策要求、学習活動の推進を図ります。
4,中央の「フォーラム平和・人権・環境」(平和フォーラム)や関東ブロックをはじめとする各都道府県の平和運動センター、全国基地ネットワークとの連携の強化を図り、平和・国民運動を推進します。